バンド上達塾Vol.12 レポート

2016.4.22(FRI)@BASS ON TOP 心斎橋店



去る4月22日、バンド上達塾ギターセミナーが行われました。
会場はベースオントップ心斎橋店のOliveスタジオ、今回の講師はギタリストHIRO氏。
La'cryma Christi , Libraian , Acid Black Cherry , Creature Creature等での活動を行っているギタリスト、氏の演奏におけるテクニックや音作りを披露いただきました。

当日の様子をこのレポートにてふりかえりたいと思います。


まず感じたのが終始和気あいあいとした雰囲気だということ。

関西だからか、会場からツッコミが飛ぶ事に対しても軽快に対応していくHIRO氏、ステージで演奏される姿とはまた違った懐の深い優しいお人柄に魅了されました。




デモ演奏を終え、最初のコーナーは機材紹介から。

今回はとてもコンパクトなセッティング、ベースオントップスタジオ内のMarshall JCM2000とエフェクターを数点使用されました。
普段使用されるアンプとは違う特性のものですが、HIRO氏がどの現場でもマストだというバッファーを持ち込まれたり、少ない数だからこその音作りにおいての拘りが見受けられました。




しかしいざ音を聴くとまさしくいつものあの音、氏がセミナーでおっしゃっていた「音の8割は右手で作る」ということを体現しておられました。

ピッキングは永遠と語るHIRO氏、今でもなおピックの材質から弦に当てる角度など、日々研究の毎日だそうです。

実際にレクチャーしていただくと、ピッキングの違いによって音が確かに違います。筆者はギタリストではありませんが、氏が拘りを持つローミッドの帯域の音の立ち上がりやサスティンの伸び方、それを右手でコントロールされているという事がはっきりとわかりました!

今使用されているピックは1mmのティアドロップ、ご自身のモデルは赤色だそうですが、なんと白色のピックの方が音がクリアに鳴るとのこと!



会場からは本当か!?と笑いが起きますがいたって大まじめなHIRO氏。

Acid Black Cherryの現場でギタリストYUKI氏とその話題で盛り上がったりするんですよ!とのこと。
これには会場も驚きと共に、みんな聞きたい裏話も聞けてとても良い雰囲気です!

ここまでのお話を踏まえてのデモ演奏、皆さんさぞかしピッキングに注目されたことでしょう!



続いての質疑応答では作曲について。

作曲をする時、まず初めにどんな曲を作るかをイメージするとHIRO氏。
ギターをメインに使用しつつ、テンポやグルーブをまず決めていく事が多いようです。
しかしこれまで数多くの曲を生み出してきたHIRO氏でも、一つ「これいいな」と思うものが出てくるまでが長く、それが出てくると曲の全体像がようやく見えてくるとの事。
そこから自分の中のストックから引っ張ってきたり、Bメロのセクションだけが決まらずパズルのように取り替えたり、テンポを速くして倍の音符でとってみたり、なかなか決まらない時は発想を変えて別の側面からアプローチを繰り返していくそうです。

「なるべく起伏があって退屈しない曲を作りたい」という思いの元、その表現方法の一つとしてサビ前で変なコードを入れるということもしたり…。



ご自身の好きなコードの話も交えながらお話いただきました。

作曲をしない筆者からすると途方も無い話のようにも聞こえましたが、自分の中に「こうしたい」という一つ指標を持ち、そこに色々な角度からの発想や自分の引き出しを駆使して作り上げていく様は演奏にも通ずるところがあるのではないかと感じました。

HIRO氏も次第に熱が入り、笑いありの楽しい空間でありつつも、来場者はその言葉や音に聴き入っている印象を受けました。
このような流れで作曲についてのコーナー、熱が冷めやらぬうちに終了。

最後はデモ演奏で締めくくっていただきました!



今回のHIRO氏のバンド上達塾、あたたかい雰囲気でとても楽しい時間となりました。

司会者から作曲とギタープレイの話をまとめてではなく、別々でのセミナーにしても良いですよね、と今後もまたベースオントップでの開催を匂わせてくれる発言もあり、今後のHIRO氏の動向に目が離せない1日となりました!



以上で講師にHIRO氏をお迎えしてのバンド上達塾ギターセミナーのレポートとさせていただきます。

音楽をこよなく愛する皆様のご参加ご来場を、ベースオントップはライブハウス・音楽スタジオをあげてお待ちしております。

(文・山崎 浩二朗 写真・今村 知嗣)

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